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誰もがやさしく微笑みあえる、その日まで

東日本大震災で被災された方々、心を痛めた方々に送ります。

第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その6)


 今回は「第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その6) 」です。

 新渡戸国際塾の目的は、「新渡戸稲造のように国際的に活躍できる人材を育成すること」です。
 塾のあるべき姿は、「現今の世界の動きの本質を考え、新しき世界像・人間像を持ち、世界、 日本、そして郷土のあるべき姿を考え、その得たるものを自身の成長に、また地域へ、 社会へ、アジアへ、さらに広く世界へと還元し、より良き21世紀を築く人材たる事を願う者の集まりにすること」です。
 詳細は、下記のリンクをご覧ください。
 http://www.nitobe.net/home
 http://www.nitobe.net/announce/6th-camp-info

 
 第6回新渡戸国際塾合宿セミナーは、2014年10月4日(土)と10/5(日)に、岩手県滝沢市で開催されました。
 会場は、国立岩手山青少年交流の家でした。


 
 今回は、グループ討議について紹介します。
 討議に参加された講師は、高橋一生先生です。

◆グループ討議
 ・テーマ「これからの日本をどうするか?」
  →高橋先生の講義「強まる権力政治世界における、全方位国際協力国家日本の構想」を基に討議した。
 ・全方位国際協力について
  →国際協力しやすい分野は、人道支援、市民交流、環境問題。
  →例:韓国では、日本企業の技術移転によってエネルギー消費を抑制できた。
  →東日本大震災発生時に、日本が「受け手」として準備不足だったために、援助を受けられないことがあった。
  →アメリカのハリケーンでも同様な例があった。
  →支援の「出し手」であり「受け手」でもあるべき。
  →その場合、地域のネットワークが主体になる。
 ・これまでの開発援助について
  →先進国から開発途上国に100兆円以上資金協力されたが、ほとんど効果がなかった。
  →数少ない成功例では、相手の立場に立ってお金が使われていた。
 ・「出し手」と「受け手」を両立させることについて
  →「日常的協力」では、「出し手」と「受け手」はない。
  →「危機的状況」では、「出し手」と「受け手」はある。
  →外からの被災者支援がうまくいった例では、青年団やNPO、商店街などの既存のネットワークが機能した。
  →それぞれの地域で、市民組織を日常的に作れるかが課題。
  →そのような組織は、危機的状況で「出し手」にも「受け手」にもなれる。
  →それぞれの地域で市民組織ネットワークを作り、世界に対してモデルを示すことが東北の責任。
  →特に、若者が主導しなければならない。
 ・地域間協力について
  →地方創生を実現するためには、各地域が個別に課題を解決しなければならない。
  →各地域で、抱えている課題(教育、産業、観光など)が違うため。
  →ただし、他の地域の成功例を参考にできる。
  →広い視野で、他の地域と連携しなければならない。
 ・市民組織ネットワークについて
  →日常的ネットワークには、いくつかのパターンがある。
  →「学び」、「問題解決型」、「資源有効活用型」、「交流」
  →自分たちが中心になって国際的に展開すると活動が広がる。
 ・結論
  →東北に山積する課題を解決するネットワークを作る。

◆グループ討議を終えた感想 
 ・大きな問題を一般論で終わらせることなく、自分たちで実行可能なレベルに落としていく過程が面白かったです。
 ・ポイントとなるところで、高橋先生にアドバイスを頂き、スムーズに討議できました。
 ・震災の経験も含め、日本が世界に先駆けて直面している課題は多く存在します。
 ・それらを解決し、世界に伝えていく草の根活動が国際協力になると実感しました。



今回でセミナー紹介を終わります。
講師の皆様、事務局の皆様、そして一緒に参加した塾生の皆様、ありがとうございました。
また、来年も参加したいと思います。



 以上、「第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その6) 」でした。





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第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その5)


 今回は「第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その5) 」です。

 新渡戸国際塾の目的は、「新渡戸稲造のように国際的に活躍できる人材を育成すること」です。
 塾のあるべき姿は、「現今の世界の動きの本質を考え、新しき世界像・人間像を持ち、世界、 日本、そして郷土のあるべき姿を考え、その得たるものを自身の成長に、また地域へ、 社会へ、アジアへ、さらに広く世界へと還元し、より良き21世紀を築く人材たる事を願う者の集まりにすること」です。
 詳細は、下記のリンクをご覧ください。
 http://www.nitobe.net/home
 http://www.nitobe.net/announce/6th-camp-info

 
 第6回新渡戸国際塾合宿セミナーは、2014年10月4日(土)と10/5(日)に、岩手県滝沢市で開催されました。
 会場は、国立岩手山青少年交流の家でした。


 
◆今回は、受講した講座について紹介します。
 ・受講した講座の講師は、ウヴェ・リヒタ先生、谷口誠先生、唐沢敬先生、高橋一生先生です。
 ・今回は、高橋一生先生の講座を紹介します。
 ・先生は、「東日本大震災への海外からの支援実績の調査委員会委員長」を務められました。
  →詳細は調査報告書をご覧ください。
   http://www.idcj.or.jp/pdf/idcjr20140304.pdf
 ・先生の講座から、「日本の希望」が見えました。
 ・このセミナーに参加した最大の収穫でした。

◆高橋一生先生の講座
 ・先生の専門 : 「国際協力」
 ・講座名 : 「強まる権力政治世界における、全方位国際協力国家日本の構想」
 ・結論 : 「東日本大震災が世界の政治構造を変える」
 ・経歴の自己紹介
  →国際関係の分野で仕事をしたかった。
  →外交には、「国益の確保」と「国際社会の利益と国益の調整(国際協力)」という二つの機能がある。
  →国際協力の仕事をしたかった。
  →1975年、コロンビア大学で国際政治学の博士号を取得した後、失業を宣言。
  →国連事務総長になるために勉強したのに、日本人は国連事務総長になれないことがわかったため。
  →「国連事務総長は主要国から選ばない」という暗黙のルールあり。
  →その後、OECDに入り、事務総長室で国際参謀として仕事をした。
  →上司に指示されたことは「問題を明確にして解決方法を考えること」(conceptualization)
 ・日本の外交
  →「これからの日本をどうするか?」に対する答えは、「全方位国際協力国家日本」
  →これまでの日本の国際関係は次の三人に象徴されている。
  →福沢諭吉の「脱亜入欧」、岡倉天心の「亜細亜の盟主」、新渡戸稲造の「われ太平洋のかけ橋にならん」
  →阿部首相の外交は、世界各国の首脳と直接対話する点で評価できる。
 ・世界の国際協力
  →世界の政財界のリーダーが集うダボス会議
  →世界の労働運動、NGO活動のリーダーが集うソーシャルサミット
  →政府間協力
 ・世界情勢
  →国際社会は権力政治(Power Politics)が強まっている。
  →中国が台頭している。
  →世界のNo.2がNo.1に挑戦すると15回中11回戦争が起きている。
  →しかし、長期的には国際協力(特に人道支援)の方が権力政治より影響力がある。
  →これまでの国際協力は、先進国から開発途上国への開発援助が中心。
 ・東日本大震災で起きたこと
  →日本は180以上の世界各国から支援を受けた。
  →世界の48の最貧国のうち、35ヶ国から支援を受けた(開発途上国から先進国への支援)。
  →2011年、日本は1600億円以上国際社会から支援を受けた(二位のソマリアが700億円)。
  →政府からの援助が20%で、それ以外が80%。
  →どの国も支援の「受け手」と「出し手」になりうる点で、21世紀の国際支援を先取りしている。
 ・日本の責務
  →今回の震災を通じて、地域の市民活動の重要性が分かった。
  →震災の知見を世界に伝えることで、世界中の人々が災害に備えることに協力できる。
  →地域住民が世界に価値を与えることで力が付き、元気になる。
  →日本と同じ問題に取り組む国々を支援できる。例えば文化や教育面。
  →日本は、「受け手」と「出し手」両方の準備をしなければならない。
  →どの国も支援の「受け手」と「出し手」になれる「国際協力システムを作ること」が日本の責務。


◆講座を受講した感想 
 ・先生の視野の広さに驚かされました。
 ・「全方位国際協力国家日本」というマクロの視点から、地域社会を担う個人というミクロの視点まで網羅されていました。
 ・先生が話される一つひとつの論理に、フムフムなるほど、と思わされました。
 ・特に、「東日本大震災を通じて日本が得た知見を、世界に伝える責務がある」という点に共感しました。
 ・これから私が東北で仕事をする上で、国際的な視点を持つ指針となりました。
 ・何より良かったことは、先生の発言全てが、未来をいかにして良くしていくか、という視点で語られていた点です。
 ・こういう方が日本のリーダーの中にいたんだ、と知ることができて本当に良かったです。



次回はセミナー紹介の最終回です。




 以上、「第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その5) 」でした。





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第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その4)


 今回は「第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その4) 」です。

 新渡戸国際塾の目的は、「新渡戸稲造のように国際的に活躍できる人材を育成すること」です。
 塾のあるべき姿は、「現今の世界の動きの本質を考え、新しき世界像・人間像を持ち、世界、 日本、そして郷土のあるべき姿を考え、その得たるものを自身の成長に、また地域へ、 社会へ、アジアへ、さらに広く世界へと還元し、より良き21世紀を築く人材たる事を願う者の集まりにすること」です。
 詳細は、下記のリンクをご覧ください。
 http://www.nitobe.net/home
 http://www.nitobe.net/announce/6th-camp-info

 
 第6回新渡戸国際塾合宿セミナーは、2014年10月4日(土)と10/5(日)に、岩手県滝沢市で開催されました。
 会場は、国立岩手山青少年交流の家でした。


 
◆今回は、受講した講座について紹介します。
 ・受講した講座の講師は、ウヴェ・リヒタ先生、谷口誠先生、唐沢敬先生、高橋一生先生です。
 ・今回は、ウヴェ・リヒタ先生、谷口誠先生、唐沢敬先生の講座を紹介します。

◆ウヴェ・リヒタ先生の講座
 ・先生の専門 : 「宗教と政治」
 ・講座名 : 「EU統合の象徴-独仏の和解」
  →フランスとドイツは、どうやって共通の歴史教科書を作ったか?
  →独仏の和解は、東アジア和解のモデルになるか?
 ・結論 : 「東アジア和解のモデルにならない」
 ・理由
  →二度の世界大戦を通じて、独仏に戦争したくないという共通認識有り。
  →独仏共通の歴史教科書をつくることで、両国の異なる歴史認識を理解し合うことができた。
  →日中韓の歴史認識は大きく異なり、お互いに他国の歴史認識を認めるに至っていない。
 ・歴史認識不一致の例
  →伊藤博文を暗殺した安重根は、韓国では英雄、日本では暗殺者。両面を見る必要あり。
 ・歴史的事実を明らかにする必要性
  →事実を明らかにして、歴史を正しく認識する必要あり。
  →そのためには、国や政治家に事実(国家間の密約など)を明らかにしてもらう必要あり。

◆谷口誠先生の講座
 ・先生の専門 : 「南北問題、国際経済、東アジア共同体論」
 ・講座名 : 「なぜアジアにはEUのような共同体は成立しにくいのか」
 ・理由
  →日本と中国が協力しないため
  →アメリカが地域主義に消極的なため

◆唐沢敬先生の講座
 ・先生の専門 : 「世界経済、資源環境経済、アジア太平洋地域研究」
 ・講座名 : 「歪み、疲弊し、ディストピア化する世界」
 ・概要 : ディストピア(ユートピアの対義語)化する世界の現状を分析
 ・ウクライナ危機の原因
  →ロシアを追い込む政策をとってきた反動(東欧各国のEU加盟、NATOの拡大)
  →ウクライナの軍事的重要性(核基地が多く存在、軍港の存在)
 ・イスラム国について
  →スンニ派の過激派、カリフ制を願う、イスラム法による厳格な統治、スンニ派の王政とシーア派を敵視
 ・中東問題の解決が困難になっている原因
  →指導層の右傾化(イスラエルはリクード、パレスチナはハマス)
 ・現在の世界の課題
  →「力の空白」が生じ、軍事力の行使が容易になっている。
  →原因は、冷戦時代と比較して、アメリカとロシアの影響力が弱まっているため。
 

◆講座を受講した感想 
 ・世界的視野で考える必要性を感じました。
 ・これまでは、なんとなく理解はしているものの、どこか遠い世界の話のように感じていました。
 ・でも、現代は世界が密接につながっています。
 ・他人事ではなく、身近な世界として考え、自分たちにできることをしなくてはいけない、と認識しました。


次回もセミナーの詳細を紹介します。




 以上、「第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その4) 」でした。





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第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その3)


 今回は「第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その3) 」です。

 新渡戸国際塾の目的は、「新渡戸稲造のように国際的に活躍できる人材を育成すること」です。
 塾のあるべき姿は、「現今の世界の動きの本質を考え、新しき世界像・人間像を持ち、世界、 日本、そして郷土のあるべき姿を考え、その得たるものを自身の成長に、また地域へ、 社会へ、アジアへ、さらに広く世界へと還元し、より良き21世紀を築く人材たる事を願う者の集まりにすること」です。
 詳細は、下記のリンクをご覧ください。
 http://www.nitobe.net/home
 http://www.nitobe.net/announce/6th-camp-info

 第6回新渡戸国際塾合宿セミナーは、2014年10月4日(土)と10/5(日)に、岩手県滝沢市で開催されました。
 会場は、国立岩手山青少年交流の家でした。


 今回は、講演「遠野スタイルによるまちづくり2014」(本田敏秋 遠野市長)について紹介します。
 本田敏秋さんは、現職の遠野市長です。
 遠野市は、東日本大震災直後に、沿岸部を支援する最前線拠点の役割を果たしました。
 本田さんについては、下記のリンクをご覧ください。
 http://toshiaki-h.jp/


◆講演の概要
 ・臨機応変が大事
 ・制度、法令、組織、意識の壁を越えて新しい仕組みを作る挑戦をしている。

◆遠野市の現状
 ・現在の人口は29100人。5年ごとに2000人減少。2040年には18000人になる予測。
 ・65歳以上の比率は35%以上

◆遠野市の取組み
 ・東日本大震災の支援
  →震災直後に、被災した沿岸地域を支援する最前線拠点になった。
  →支援組織JOCA(JICAのOB、OGが会員の組織)の事務所が遠野市に設置された。
 ・医師不足対策
  →遠隔地医療システム+助産師の組み合わせで、妊婦が遠隔地に移動する負担を軽減した。
  →開発途上国から視察に来るとのこと。
 ・壁を取り払うこと(東日本大震災時に、岩手県立釜石病院におにぎりを届けた時のエピソード)
  →県立病院は県の組織だから県の許可を取る必要ある+市の仕事の範囲外(組織の壁)
  →おにぎりの賞味期限は翌朝の午前4時で、朝食に間に合わない(法令の壁)
  →ダメな理由を市長の判断でクリアして、県立病院におにぎりを届け、被災された方々に食べて頂いた。
  →法律、制度、組織、意識の壁を打ち破る臨機応変さが大事。

◆遠野市のこれから
 ・静岡県の川勝知事に、遠野市には「場の力」があると言われた。
 ・遠野市の伝統、歴史、風土が、被災地支援の原動力になった。
 ・「場の力」をエネルギーにして、人口減少社会に挑む。
 ・他の市町村との連携、交流、ネットワークを作って、新しい仕組みを作る。

◆講演を聞いた感想
 ・市長の思いの強さが伝わりました。
  →説明資料なしで60分間話されました。
  →具体的なエピソードを交えて、ご自分の考えを伝えられました。
  →エピソードの情景を思い浮かべやすい、分かりやすい講演でした。
 ・私は「地方自治体は変化を好まない」と思っていたので、遠野市長の変化を好む姿勢に驚かされました。
  →トップがこのような考え方ならば、遠野市職員も仕事を変えることに挑戦できると思いました。



次回もセミナーの詳細を紹介します。




 以上、「第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その3) 」でした。





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第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その2)


 今回は「第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その2) 」です。

 新渡戸国際塾の目的は、「新渡戸稲造のように国際的に活躍できる人材を育成すること」です。
 塾のあるべき姿は、「現今の世界の動きの本質を考え、新しき世界像・人間像を持ち、世界、 日本、そして郷土のあるべき姿を考え、その得たるものを自身の成長に、また地域へ、 社会へ、アジアへ、さらに広く世界へと還元し、より良き21世紀を築く人材たる事を願う者の集まりにすること」です。
 詳細は、下記のリンクをご覧ください。
 http://www.nitobe.net/home
 http://www.nitobe.net/announce/6th-camp-info

 第6回新渡戸国際塾合宿セミナーは、2014年10月4日(土)と10/5(日)に、岩手県滝沢市で開催されました。
 会場は、国立岩手山青少年交流の家でした。


 今回は、基調講演「人口減少時代の処方箋」(増田寛也 前岩手県知事)について紹介します。
 増田寛也さんは、岩手県知事、総務大臣を歴任されました。
 東日本大震災後、日本創生会議を立ち上げられ、座長を務められています。
 その中で、人口減少問題の解決方法を提言されています。
 詳細は、以下のリンクをご覧ください。
 ・増田さんのホームページ : http://www.h-masuda.net/
 ・増田さんが出版された本 : http://www.chuko.co.jp/shinsho/2014/08/102282.html
 ・ダイヤモンドの記事 : http://diamond.jp/articles/-/54269

  
◆講演の概要
 ・人口減少の要因は二つ。
  →20〜39歳の若年女性の減少
  →地方から大都市圏(特に東京)への若者流出
 ・2040年には、全国の市区町村の約50%が「消滅可能性都市」になる。
  →「消滅可能性都市」の定義は後述。
 ・「少子化対策」と「東京一極集中対策」を同時に行う必要がある。
  →「出生数」=「出生率」×「20〜39歳の若年女性人口」
  →「少子化対策」は、「出生率」を上げる対策。
  →「東京一極集中対策」は、地方の「20〜39歳の若年女性人口」を増やす対策。

◆人口減少の二つの要因について
 ・20〜39歳の若年女性の減少
  →9割以上の子供がこの層から生まれる。
  →第二次ベビーブーム世代は40歳で、それ以下の世代は急減している。
 ・地方から大都市圏(特に東京)への若者流出
  →地方は、人口再生産能力を喪失
  →大都市圏は、子育てしにくい環境

◆「消滅可能性都市」について
 ・定義は「2010年から2040年にかけて、20〜39歳の若年女性人口が5割以下に低下する市区町村」
  →「出生率」が2.8〜2.9ならば人口を維持可能だが、実現は難しい。
  →2013年の日本の出生率は1.43

◆人口減少に伴う問題について
 ・二つのアンバランスが生じる。
  →年齢構成のアンバランス。社会保障等の崩壊につながる。
  →国土利用のアンバランス。人口の偏在による極点社会が生まれる。

◆日本の総人口の推計
 ・国勢調査を基に算出
 ・中位推計では、2030年は11662万人、2050年は9708万人、2100年は4959万人。

◆出産の現状
 ・第一子のうち、約20%が35歳以上の母親から出生。
  →30代後半以降の初産では二人目は困難。
 ・晩婚、晩産化傾向を断ち切る必要あり。

◆出生率について
 ・人口を維持するためには、出生率2.07が必要。
 ・日本は1.43、フランス2.01、スウェーデン1.91
  →フランス、スウェーデンは国策で出生率を上げている。
 ・都道府県別では、東京1.13、沖縄1.94、岩手1.46
  →出産、育児しやすい環境に差がある為。

◆政府の方針(平成26年6月24日閣議決定 骨太の方針)について
 ・50年後に1億人程度の安定した人口構造を保持することを目指す。
  →2025年に出生率1.8、2035年に出生率2.1を実現できれば可能。かなりハードルは高い。
 ・「地域の活力を維持し、東京への一極集中傾向に歯止めをかけるとともに、少子化と人口減少を克服することを目指した総合的な政策の推進が必要であり、このための司令塔となる本部を設置し、政府一体となって取り組む体制を整備する」
  →「まち・ひと・しごと創生本部」の発足。

◆「まち・ひと・しごと創生本部」の役割
 ・結婚し、子供を育てたい人の希望を阻害する要因を除去する。
 ・若者が家庭を持ちやすい環境づくりのため、雇用・収入の安定、子育て支援に取り組む。
 ・男性の育児参加を促進し、長時間労働を是正する。
 ・必要な費用は、「高齢者世代から次世代への支援」の方針の下、高齢者対策の見直しにより捻出する。
 ・地域資源を生かした産業を創出し、生まれ育ったふるさとで家庭を持ち、生涯を過ごせる社会を実現する。



講演を聞いた感想を二つ。
一つ目は、講演後の質疑応答が活発だった点。
今そこにある問題として、誰もが「なんとかしたい」と思っているように感じました。

二つ目は、私自身、増田さんが出された人口推計の意味を理解できた点。
増田さんは、「今回のデータは市区町村レベルで推計したことに意味がある」とおっしゃっていました。
それぞれの市区町村で置かれている状況は違います。
人口を維持し、増やすために、どのような施策を打てばいいか?
「若者の人口を増やすこと」なのか。
「生み育てやすい環境を整え出生率をあげること」なのか。
「それぞれの地域が現状を理解し、個別に人口問題に取り組まなければならない」と理解しました。
「人口減少問題は、政府に頼らず、地方が主体的に取り組まなければならない」と理解しました。


次回もセミナーの詳細を紹介します。




 以上、「第6回 新渡戸国際塾合宿セミナーに参加して(その2) 」でした。





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