FC2ブログ

誰もがやさしく微笑みあえる、その日まで

東日本大震災で被災された方々、心を痛めた方々に送ります。

東北の夜


 今回は、「東北の夜」です。



 仕事を終えて、夜8時、家に帰る。
 1Kの小さな部屋。

 ドアを開けると、モアッとした空気がまとわりつく。
 腰を据えて出て行ってくれない昼間の熱気。  

 エアコンを捨てて、2年目を迎える。
 お前無しでは生きていけない!と心から言える扇風機。 

 窓を全開にして、眠りにつく。
 暗闇の中でうなり続ける風切音。

 夜中に一度、目を覚ます。
 扇風機を止めて気付く、窓からひっそり入ってくる冷気。

 空は光を取り戻しつつある。
 今こそ眠れる時。
 もう一度目をつむり、眠りにつく。

 

 以上、「東北の夜」でした。





スポンサーサイト



テーマ:災害ボランティア - ジャンル:福祉・ボランティア

ある森の中での出会い


 今回は、「ある森の中での出会い」です。

 先週末、知人に誘われて、山を散策しました。
 10人くらいで山歩きをしましたが、土地勘がある方がガイドをしてくれました。
 森の中の道なき道を行く場面もあり、登山道を上り下りする山登りとは異なる経験ができました。


 その中での出来事。
 ある森の中での出会い。
 古木が一本、立っていた。

 木の根から幹にかけて苔がビッシリ生えている。
 枝は四方に大きく広がっている。
 葉は空間をくまなく埋めている。
 どれほど多くの四季を経験してきたんだろう。
 どれほど多くの困難を乗り越えてきたんだろう。   
 この木からは、生きる強い意志を感じた。



 上の方の幹の瑞々しさ、力強さ、しなやかさ。
 鍛え抜かれたアスリートの肉体のよう。
 どんな変化にも打ち勝ってきた証、実績、象徴。 


 誘われて行って良かったと思えたトレッキングでした。



 以上、「ある森の中での出会い」でした。





テーマ:災害ボランティア - ジャンル:福祉・ボランティア

第32回うえの夏まつりパレード


 今回は、「第32回うえの夏まつりパレード」です。

 先週末、東京に行きました。
 その際に、上野でお祭りが開催されていたので見に行きました。
 
 うえの夏まつりのウェブサイト
 http://www.ueno.or.jp/ichioshi/index.html


 7/18にはパレードが開催されました。
 色んな団体が参加しましたが、最後を飾ったのは、北東北三県のお祭りでした。

 盛岡のさんさ祭り。
 「ミスさんさ踊り」に導かれた、軽快な踊りと太鼓のリズム。
 世界一の太鼓パレードの雰囲気を感じることができた。
 http://www.sansaodori.jp/info/world.php 



 秋田の竿灯。
 生で見たのは初めて。
 重さ50kgの竿灯を色んな姿勢で支える。
 竿灯の高さ、しなりが印象的。



 青森のねぶた。
 あいにくの小雨のため、ねぶたにビニールをかけて練り歩く。
 ねぶたの後ろに踊り手が続く。
 小学校低学年くらいの女の子の「ラッセラー、ラッセラー」の掛け声が印象的。 



 東北は8月第一週、お祭りのピークを迎えます。
 熱く燃え上がります。



 以上、「第32回うえの夏まつりパレード」でした。





テーマ:災害ボランティア - ジャンル:福祉・ボランティア

岡本太郎の"美の呪力"を読み直して(補足)


 今回は、「岡本太郎の"美の呪力"を読み直して(補足)」です。


 前回、岡本太郎さんの「美の呪力」を読み直したことを書きました。
 「美の呪力」については、新潮社の紹介をご覧ください。
 https://www.shinchosha.co.jp/book/134622/
 
 その中で、前回紹介した以外に、もう一つ心に残った箇所があったので紹介します。

◆「美の呪力」のp41〜p43
・「石積みがなぜこのように世界の広い地域に聖なる伝統をもち、また今日の私自身にこんなに神秘に感じられるのか。積むという行為の呪術性。たしかに、いのちを積んでいるのだ」

・「人間のいのちの切実さ。それを最も窮極的にあらわすのは、無名でささやかな、まったくただの婆さんであり爺さんであり、子供たちなのだ。(中略)。無意識にこの古い伝統をくりかえす人たちの方がはるかに時間の流れ、歴史の深みを体現しているのだ」

・「無償の行為を考えるとき、われわれは当然シジフォスの神話を思い浮べる。神に抗った罰として、重たい岩を山頂まで押しあげる。手を放せば瞬間に麓まで転がり落ちてしまう。それをまた押しあげる。絶望的な永遠の繰返し」

・「現代世界は明らかにシジフォス的運命である。われわれは重い岩を山頂に押し上げつつある。コンピューター、情報産業、マス・レジャー・・・次から次と新しい希望的な展望がひらけてゆくかのように思われる。進歩を疑わず、また時代にとり残されまいと努力する。掛声は勇ましく、経済的成長を誇る。だが知らない間に重みが肩に食い込んでいるのだ。(中略)。いま押しあげているこの岩が、たとえ「輝かしい未来社会」にしても、頂点に達した瞬間にまた麓に転がり落ちてゆく。その予感は全身を空しい風のように吹き抜ける」


◆感想
「現代世界はシジフォス的運命」という言葉が印象的でした。
 貧富の差の拡大、環境問題、大国間の争い、宗教の違いによる対立。
 今、世界には課題が山積しています。
「輝かしい未来社会」に向かって努力しても、際限なく出てくる課題。
 何をやっても無駄、何の解決にもならないという虚無に囚われそうになります。

 それでも、「輝かしい未来社会」を描かなくてはいけない、と思います。
 何もしなければ、社会は変わらない。
 何かするしかない。
 一つひとつイノベーションを積み上げるしかない。 
 石積みのように。
 崩れては積む。
 積んでは崩れる。

 それでも、やるしかない。
 そうやって、古代から人は生きてきた。
 生を体感してきた。
 とにかく、一歩でも前に歩を進めること。
 そういう生き方をしなければならない。
 そう思えました。



 以上、「岡本太郎の"美の呪力"を読み直して(補足)」でした。





テーマ:災害ボランティア - ジャンル:福祉・ボランティア

青森旅行(その14) 〜岡本太郎の"美の呪力"を読み直して〜


 今回は、「青森旅行(その14) 〜岡本太郎の"美の呪力"を読み直して〜」です。

 私は、今年のゴールデンウィークに、青森を旅行しました。
 青森に行きたいと思った理由は、なんとなく「東北の中でも青森は異質である」ように感じていたからです。
 その「異質感」の元を見つけたくて、青森市、弘前市、五所川原市、十和田市付近を旅行しました。



 青森県内を旅行した写真を見直していたら、ふと、岡本太郎さんの「美の呪力」を読み直したくなりました。
 「美の呪力」については、新潮社の紹介をご覧ください。
 https://www.shinchosha.co.jp/book/134622/

 古代の美について書かれていた、という記憶。
 どの部分が私の心の中に引っかかっていたのか?
 1ページずつたどりました。
 以下は、一番私が読み直したかった部分です。

◆「美の呪力」のp14〜p15にかけて
・「考古学にしても美術史でも、たまたま発掘があったとか、遺跡が多く知られている場所や時代については大変細やかだ。ところがそういうものが疎なところは、まるで文化が無かったようにとばしてしまう。遺物の出てこない地表の広大なひろがりは圧倒的である。そこに無言の人間文化を探らないのは、なんとしても納得できない」

・「それを回復するために、どうすればよいのか。何よりも全人間的なヴィジョンが必要だろう。それには専門家ではない、ズブの素人が平気な眼で参加しなければならないと思う」

・「われわれが現在生きている絶対感。それと歴史の奥底からたまたま浮び上がってくる象徴的な事物、そこにひそんでいる根源的な生命感がふれあうとき、なまなましい手ごたえとしてひらめき出るものがある。それを追うのだ」

・「人間文化には、根源の時代から、儀式があり、祭りがあった。そこには歌もあれば踊りもある。食事も、性の営みも、労働も、戦争も、その他もろもろの行為があった。そのどれが重く、どれが軽いとは言えない。全体がからみあって生活のシステム、一つの有機体となっている。物として残されたもの、色とか形は、その生きた全体の一部であったのだ」 


◆読み直した感想
 「根源的な生命感」という言葉が、一番心に残りました。
 私は、「根源的な生命感」を感じたくて、青森を旅行したことに気付きました。
 今回の青森旅行で、私は多くのモノを見ました。
 八甲田山や奥入瀬、津軽平野で見た、雄大な自然。
 博物館や遺跡で見た、縄文や弥生時代の遺物。
 美術館で見た、現代を生きる芸術家が想いを形にした造形。 
 青森県内各地で見た、ねぶたやねぷたの山車。
 青森の方々が、それぞれに生きた時代の中でずっと大事にしてきたもの。
 それは、「生を体感すること」
 「生を爆発させる瞬間を持つこと」
 「生を形にすること」
 そう感じました。

 私が今回の旅行で見聞きしたものは、あくまでも青森県の断片にすぎません。
 それでも、旅行している間、ずっと「積極的に生きる姿勢」を感じることができました。
 私が青森に感じていた異質感、それは、「自分の生を体感したいという熱意」だと思います。
 そして、私が青森で見たかったものは「生を形にした時の輝き」でした。
 生まれたからには、どんなことがあっても、誰に何を言われても、自分の生を貫く、そんな生き方を見たかった、と感じました。
 


 これまでに紹介した青森の写真のコラージュ 




 以上、「青森旅行(その14) 〜岡本太郎の"美の呪力"を読み直して〜」でした。





テーマ:災害ボランティア - ジャンル:福祉・ボランティア

次のページ